在宅医療・介護連携推進事業 講演会
上郡町から「在宅医療・介護連携推進事業」の今年度の委託を受け講演会を行いました。
委託内容は「ACP(アドバンス ケア プランニング)普及活動」です。
野桑の里をはじめ、私たちが所属する社会福祉法人 高嶺福祉会の介護施設では「看取り介護」に取組んでいます。
法人の最初の事業となった特別養護老人ホーム 野桑の里は開設当初から看取り介護に取組み、現在17年目を迎えています。
今回の委託事業を受けるにあたり..地域包括の方とのはじめの打合せで..ACP(人生会議)の内容を踏まえての講演会...??どんな講演内容が??...と考えていると..
「野桑の里さんは、看取り介護をされているので..取組みを盛り込んでいただいても..」と言葉があり、ACP普及活動を講演会形式でしよう…とはじまりました。
講演を依頼したのは、当法人に所属する濱野統括部長なります。
ここ上郡町で社会福祉法人を立ち上げ、野桑の里を開設、初代施設長をされ「看取り介護」を推奨し..事業展開が千葉県鎌ヶ谷市へ移り、そこから現在に至るまで法人の発展のために走って来られました。
講演を依頼するにあたり「人生会議と看取り介護」の内容と決め、濱野統括部長一択でした。
今日の講演会では、野桑の里から看取り事例が一つ、さつまの里(千葉県特養)から看取り事例一つ、三つ目に講演の流れですすみ..
「介護の仕事」は素晴らしい
と再認識した時間でもありました。
個人的には「最期をどう迎えたいか」「どう過ごしたいか」を考える機会となり..
野桑の里としては、開設時から看取り介護に取組み、これまで多くの方をご家族と一緒に看取らせていただく中で..今日の話は先人の想いを受け継ぎ「初心」を忘れないための機会となり、誠実に取り組みたいと改めて思うところになりました。
昔は「施設に入って可哀そう」のイメージがあったのかもしれない...ですが、今は施設へ入ったから諦める..ではなく「施設に入ったからできることはある」そのために専門職と言われるようになった私たちがいる。
「生涯学習する必要がある」と言われる介護職は、遣り甲斐のある職種です。
看取り介護をしているからこそ..私たちは「形式的に身体介助うや生活援助をしているのではない」と思うことができ、認知症と言われる方であっても、身体に麻痺のある方であっても、どんな障害がある方であっても..その方から学ぶことはたくさんあって..笑って一緒に過ごしていたい。
「看取り介護は、施設に来られたときから始まっている」
そう思って私たちは看取り介護に取組んできました。これからも、ご本人とご家族の懸け橋となりながら..施設での暮らしを共に過ごし、最後のときを一緒に過ごさせていただく中で..私たちもまだまだ成長できる人間でありたいと思った講演の時間となりました。
雨の中 お越しいただいた..
ご家族の皆さま、町内の皆さま、各事業所の皆さま ありがとうございました。
事例発表と講演の内容は、心が..感情が揺さぶられるもので..会場へ参加された方々で..感銘を受けた方が多くおられました。発表者の皆さん ありがとうございました。
講演会の準備に携わったスタッフの皆さん ありがとうございます。
ACP普及活動の委託事業自体は、4年に一度まわってくるそうなので..次のための準備を進めて行きます。
野桑の里の事例発表と講演内容は、15分程度に分けて下記に載せています。
講演会の感想は、下記の黒ボタンから見ていただけるようにしています。
一件、質問がありました。
質問内容:
人生会議の大切さは十分理解していますが、きっかけは難しいと思います。どのよう なタイミングがよいか教えていただきたいです。
何が正解なのかは分からないところですが、施設の中で話し合ってみました。
今回の講演会へ参加された方であれば、お配りした資料の中に「人生会議(厚生労働省)」のリーフレットが一枚入っているので〝行ってきた講演会…こんな話だったんだけど…どう思う?〟〝自分の人生も考えさせられたんだけど…お母さん(お父さん)はどう考えてるのかな?…と思って〟など、キッカケに使える一枚だと思います。
日常的に〝お母さん(お父さん)今、どんな食べ物が好き?昔と好み変った?〟〝昔は、こんなとこ行ったけど…今、行ってみたいと思うとこある?〟など、好みを確認しながら望まれていることに近づいたりはでき…〝急にどうしたの?〟と言われるときには〝この前行ってきた講演で、こんな話をされててね…大切なことやなって考えさせられたんだ〟と切り出しても…と話があがっていました。
参考になれば幸いです。